「管理美容師って何?」「資格は取った方がいいの?」と迷っている方もいるかもしれません。
管理美容師は、美容室の衛生管理を担う資格で、常時2名以上の従業員がいる美容室では必須になります。
管理美容師の取得に迷っているなら、取得するべきです。
なぜならキャリアアップにつながったり、資格手当が付くからです。
この記事では、管理美容師の概要や取得までの流れ、メリット、気を付けたいポイントまで分かりやすく紹介します。
資格取得を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。
管理美容師とは?
管理美容師とは、美容室の衛生面や器具の消毒管理を行う資格です。
常時2名以上の従業員がいる美容室では配置が必須とされており、法的にも必要な役割になります。
もし常時2名以上の従業員がいる美容室で管理美容師を配置していないと、罰則の対処になります。
以前「制度が廃止される」という噂が出たこともありましたが、2025年11月現在も継続されています。
美容室の衛生管理を適切に行うために欠かせない資格です。
迷っているなら取得した方がいい
管理美容師は、迷っているなら取っておいた方がいい資格です。
キャリアアップにつながるし、資格手当が月数千円〜数万円つく美容室もあります。
さらに、美容室が新しく店舗を出すときなどに管理美容師が必要になるので、自分が持っていれば声をかけてもらいやすいのもメリットです。
管理美容師になるためには?

管理美容師になるには
- 美容師免許取得から3年以上の実務経験
- 講習会の受講
この2つが必要です。それぞれの条件について、もう少し詳しく説明していきます。
美容師免許取得から3年以上の実務経験
管理美容師は「美容師免許を取ってから3年以上働いていること」が前提になります。
勤務実績を証明するために「美容業務従事証明書」という書類が必要になります。
今働いている美容室に書いてもらうほか、もしこれまで複数の美容室を転々としていた場合は、合計で3年以上あればOK。
その場合は、勤務していたそれぞれの美容室に証明書を依頼する流れになります。
講習会の受講
もう1つの要件が、各都道府県で実施されている「理美容師資格認定講習会」の受講です。
開催日程は地域によって異なり、東京のように回数が多いところもあれば、地方では年に数回のみの場合もあります。
希望日程に申し込めるよう、早めにスケジュールを確認しておくと安心です。
申し込みはWebまたは郵送で行い、受理されると受講案内が届きます。
その案内に沿って必要書類を返送すると正式に受講が確定します。
受講料は初回2万円、再受講は1万円です。費用は自己負担になることもありますが、美容室側が負担してくれるケースもあるため、事前に確認しておくと良いでしょう。
講習会は3日間で、基本は講義形式です。最終日に簡単なレポートや課題がありますが、内容はそこまで難しいものではありません。
講習を受け終えると、そのまま管理美容師の資格が付与されます。
また、講習会は定員制のため、応募が多いと抽選で外れる可能性があります。
管理美容師になるメリット

ここでは、管理美容師を取ろうか迷っている方に向けて、取得することで得られるメリットを紹介します。
- キャリアアップ
- 資格手当がある
- 衛生・消毒の知識が身に付く
キャリアアップ
管理美容師の資格は、美容師としてのキャリアアップにつながります。
美容室は、常時2名以上の従業員がいる場合、管理美容師を配置することが義務づけられています。
資格を持っている美容師がいるだけで美容室の体制が整うため、「持っている人」と「持っていない人」で差がつくポイントになります。
資格手当がある
管理美容師を取得すると、資格手当がつく美容室も多くあります。
金額は美容室によって異なりますが、月3,000円〜3万円ほどが一般的です。
例えば月1万円の手当がつく場合、年間で12万円、3年間で36万円の収入アップにつながります。
3日間の講習で取得できることを考えると、費用対効果の高い資格といえます。
衛生・消毒の知識が身に付く
管理美容師の講習では、衛生管理や消毒に関する知識をしっかり学びます。
3日間の講習を通して正しい衛生管理の方法が身につくので、普段の施術や店舗運営でも活かしやすいのがメリットです。
管理美容師の注意点

管理美容師はメリットが多い資格ですが、取得までにはいくつか気を付けたいポイントがあります。
- 地方は講習会の日程が少ない
- 講習に3日間かかる
- 美容業務従事証明書の取得
特に講習会の日程や証明書の準備など、事前確認が大事になる部分もあるため、受ける前に把握しておくとスムーズです。
地方は講習会の日程が少ない
管理美容師の講習会は都道府県ごとに開催されていますが、地方では開催回数が少ないことがあります。
地域によっては年1回しか実施されないケースもあり、希望する日がすぐに埋まってしまうことも珍しくありません。
地方に住んでいる方ほど早めのスケジュール確認が必要です。
講習に3日間かかる
管理美容師の講習は3日間かかります。仕事の状況によっては日程調整が大変になるため、早めに勤務先と相談しておくのがオススメです。
講習自体は座学が中心で、そのまま資格が取得できますが、まとまった時間を確保しなければならない点は知っておいた方が安心です。
美容業務従事証明書の取得
管理美容師の受講には「美容業務従事証明書」が必要です。
現在の美容室で発行してもらえますが、過去に複数の美容室で働いていた場合は、当時の美容室にも依頼する必要があります。
「昔の職場に連絡しづらい」「連絡しても発行してくれないかも…」と不安になる方もいますが、まずは講習会を実施しているセンターに問い合わせてみるのがオススメです。
状況によっては、雇用契約書や給与明細など、別の書類で代用できるケースもあります。
過去の美容室に連絡するのが気まずくて受講をためらう人もいますが、事務局側もこうした相談には慣れているので、まずは一度問い合わせてみてください。
問い合わせ先:03-5579-6115
まとめ
今回は管理美容師について紹介しました。
管理美容師は美容室の衛生管理を担う重要な資格で、常時2名以上の従業員がいる美容室では必須になります。
3年以上の実務経験と講習会の受講が必要ですが、講習を受ければ簡単に取得できます。
資格を持つことでキャリアアップにつながり、資格手当が支給される美容室も多く、長期的に見るとメリットの大きい資格です。
一方で、地方は講習会の日程が少なかったり、美容業務従事証明書の準備が必要だったりと、事前に確認したい点もあります。
管理美容師の取得を迷っている方は、ぜひ今回の内容を参考にして、早めに準備を進めてみてください。

