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美容室・サロンが加入すべき保険!起こりやすいトラブル・保険の種類を解説

「美容室の経営にはどんなリスクがあるの?」

「保険に入った方がいいのかな?」と悩んでいませんか?

美容室は火災や設備トラブル、施術中の事故など、思わぬリスクが潜んでいます。

また従業員がいる場合は、雇用保険と労災保険に加入しなければいけません。

健康保険と厚生年金は任意加入のため、未加入でも問題ありません。

この記事では、美容室で起こるトラブル・オススメの保険や種類について分かりやすく紹介します。

「美容室の保険加入で悩んでいる」という方はぜひ参考にしてみてください!

目次

美容室経営のリスクに備えて保険に入ろう

美容室経営では、保険への加入が重要です。万が一のリスクに備えて、「必須の保険」と「任意の保険」をしっかり把握しておくと安心です。

結論として、従業員がいるなら雇用保険・労災保険は必須。さらに、お客様への施術ミスや設備トラブルに対応できる保険にも加入しておくと安心です。

必須加入の保険について

「そもそもどの保険に加入しなければいけないの?」と思うかもしれません。

従業員を雇用しているなら、雇用保険と労災保険への加入が義務です。

  • 雇用保険:スタッフが失業した際に、一定期間の給付が行われる保険
  • 労災保険:勤務中のケガや病気、通勤中の事故などが対象

また美容室を法人で運営していたり、従業員が5人以上いる場合は、社会保険への加入が義務です。

  • 健康保険:スタッフが病気やケガで医療機関にかかった際の保険
  • 厚生年金:将来的な年金の支給に関わる保険

社会保険はスタッフの定着にも関わるため、労務管理の観点からも重要です。

美容室のトラブルについて

美容室では、思わぬトラブルが発生することがあります。いざというときに慌てないためにも、どんな保険が役立つのかを把握しておくと安心です。

ここでは、実際に起こりやすいトラブルと、保険での対応例を紹介します。

  1. 施術中にお客様の耳を切ってしまった
  2. カラー剤でお客様が肌荒れを起こした
  3. スタッフがシャンプー中に腰を痛めた
  4. シャンプー台が壊れた
  5. 火事で店舗が営業できなくなった

①施術中にお客様の耳を切ってしまった

カット中にハサミが耳に当たり、お客様がケガをしてしまうことは、どの美容室でも起こり得るリスクです。特に忙しい時間帯や、手元の確認が不十分なときにうっかり…なんてことも。

そんなときに慌てないためには、賠償責任保険への加入が安心です。保険に入っていれば、治療費や慰謝料がカバーされるため、万が一のトラブルでも落ち着いて対応できます。

事故が起きた際は、まずはお客様への謝罪が最優先。誠意を持って対応し、信頼関係を損なわないようにするのが大切です。

②カラー剤でお客様が肌荒れを起こした

「カラー剤が合わなくて、かゆみが出た」「肌が赤くなってしまった」など、カラー後の肌トラブルは美容室では珍しくありません。

「いつもと同じ薬剤なのに…」と思っても、その日の体調や肌のコンディション次第で起こることがあります。もしそんな状況になったら、まずはお客様に謝罪し、皮膚科の受診を案内するのが大切です。

場合によっては、治療費の負担や損害賠償が必要になることも。こうしたリスクに備えて、施術賠償責任保険に入っておけば、いざというときにしっかり対応できます。

③スタッフがシャンプー中に腰を痛めた

「シャンプー中に腰を痛めてしまった…」というのも、美容室ではよくある話。

特に長時間同じ姿勢が続くと、腰や背中に負担がかかり、急に痛みが出ることもあります。

もしスタッフが仕事中にケガをした場合は、労災保険が適用され、治療費や休業補償が支給されます。

スタッフの負担を減らすために、シャンプー台の高さを調整する、施術姿勢を見直すといった工夫も大切です。

④シャンプー台が壊れた

シャンプー台などの設備が壊れて「今日の予約、どうしよう…」と焦った経験はありませんか?

シャンプー台が1台使えないだけで、お客様の待ち時間が増えたり、施術がスムーズに回らなくなったりすることもあります。

そんなときに役立つのが、火災保険の「設備・什器補償」です。

条件を満たせば、設備・什器の修理費や再購入費用を保険でカバーできます。

ただし経年劣化による故障・自分に過失がある場合など、条件を満たさない場合は、補償の対象になりません。

いざというときに困らないよう、保険の契約内容を確認しておくと安心です。

⑤火事で店舗が営業できなくなった

「もし火事でお店が営業できなくなったら…」と考えると、とても不安ですよね。

万が一、火災などのトラブルが起きた場合は、火災保険で修理費が補償されます。

さらに、休業中の売上補償がついているプランなら、営業ができない期間の収入減もカバーできます。

「うちの美容室は大丈夫」と思っていても、隣の店舗からのもらい火など、自分では防ぎきれないトラブルもあります。火災保険の内容は店舗ごとに異なるので、休業補償の有無も確認しておくのがオススメです。

保険の種類について

ここからは美容室を経営している方にオススメの保険や種類について紹介します。

賠償責任保険

美容室で起こりやすいのが、施術ミスやケガのトラブルです。

例えば、

  • カラー剤で肌荒れが起きた
  • カット中にハサミが耳に当たった

こうしたケースでは、治療費や慰謝料の負担が必要になることも。賠償責任保険に入っておけば、これらの費用をカバーできます。

火災保険・設備補償保険

美容室はドライヤーやアイロンなどの電化製品が多く、火災のリスクもあります。

また、水回りの設備が多いため、水漏れやシャンプー台の破損といったトラブルも起こりやすいです。

火災保険や設備補償保険に入っていれば、修理費の負担や休業中の売上補償がつく場合もあります。

雇用保険

スタッフが退職や解雇で仕事を失ったときに、失業手当が支給される保険です。スタッフがいる美容室では、加入が義務になっています。

万が一のために、スタッフの生活を支える大切な保険です。

雇用保険の保険料は、給料に対して0.95%です。

例えば給料が20万円のスタッフをひとり雇うなら、20万円×0.95%=月額1,900円の保険料がかかります。

労災保険

シャンプー中の腰痛や、ドライヤーでのやけどなど、美容室ではスタッフがケガをするリスクもあります。

労災保険に入っていれば、治療費や休業補償が支給されるため、スタッフが安心して働ける環境が作れます。

美容師の場合は、保険料は給料に対して0.3%です。

例えば月20万の給料なら、20万円×0.3%=7,200円が月額の保険料です。

傷害保険

労災保険と似ていますが、傷害保険は業務時間外のケガにも対応できます。

例えば、通勤中やプライベートの時間にケガをした場合でも、保険金が支払われるのが特徴です。

スタッフの安全を手厚く守りたいなら、傷害保険の加入も検討すると安心です。

美容室の保険加入率は低い

美容室の保険加入率は、他の業種と比べても低い傾向があります。

理由としては、美容室の多くが個人事業主であり、社会保険の加入義務がないからです。

しかし保険を完備しておくことで思わぬメリットもあります。

例えば、スタッフの安心感が高まることで、離職率の低下や求人時のアピールポイントにつながることがあります。

「保険料が負担になるのでは…」と心配するかもしれませんが、万が一のトラブルが起こった際にカバーできる範囲を考えると、結果的に損失を防ぐことにもつながります。

従業員の満足度や定着率を高めるためにも、リスクと保険のバランスを考えて、必要な保険には加入しておくとよいでしょう。

保険の選び方について

「保険がたくさんありすぎて、どれを選べばいいのかわからない…」

「いざという時に役に立たない保険は避けたい…」

そんな方のために、美容室向けのシンプルな保険の選び方を紹介します。

美容室向けのもの

美容室には、美容室ならではのトラブルがつきもの。

そのため、美容室専用の保険を選ぶのがオススメです。

特に「美容所賠償責任補償制度」は、美容室に特化した保険で人気があります。

美容所賠償責任補償制度の特徴

  • 美容室専用 → カット・カラー・パーマなどの施術事故に対応
  • 組合への加入が必須 → 各地の美容組合で加入できる
  • 保険料が安い → 月額133円(年間1,600円)
  • 補償内容が充分 → 万が一の事故にしっかり対応

<実際の補償例>

  • カラー剤をお客様の洋服を汚してしまった→賠償費用を補償
  • 縮毛矯正失敗は髪や頭皮に深刻なダメージが出る→治療費を補償
  • カット中に耳を切ってしまった → 治療費を補償

組合への加入が条件ですが、そのぶん保険料が安く、補償内容も手厚いため、はじめて保険に入る方にもオススメです。

補償範囲を確認しておく

「保険に入っていたけど、いざという時に役に立たなかった…」なんてことは避けたいですよね。

そこで、保険に加入する際は補償範囲のチェックが重要です。

  •  施術トラブル → カラー剤での肌荒れ、カットミスでのケガなど
  •  設備トラブル → シャンプー台の故障、店舗内の水漏れなど
  •  スタッフのケガ → シャンプー中の腰痛、手荒れなど

起こる確率が高そうなトラブルが含まれているかを意識するのがポイント。

「これまでの経験でどんなトラブルがあったか?」を振り返り、そのリスクに対応できる保険を選ぶと、より安心です。

まとめ

美容室経営には、火災や設備トラブル、施術中の事故など、さまざまなリスクがあります。従業員がいる場合は、雇用保険と労災保険が必須です。健康保険と厚生年金は任意加入ですが、スタッフの安心感向上に役立ちます。

保険の種類と役割

  • 賠償責任保険 → カラー剤での肌荒れ、カットミスのケガなどを補償
  • 火災保険・設備補償保険 → 火事やシャンプー台の故障などを補償
  • 雇用保険 → 失業時の手当を支給
  • 労災保険 → 仕事中のケガや病気の治療費・休業補償
  • 傷害保険 → 業務外のケガにも対応

経営に役立つポイント

  • スタッフの安心感 → 保険完備で定着率向上
  • 美容室専用の保険 → 「美容所賠償責任補償制度」は補償内容が手厚く、保険料も安価(例:月額133円)

美容室経営を安心して続けるために、リスクに合わせた保険を選び、トラブルに備えておきましょう。

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